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オタクで童貞だった親友のお願い

この体験談は約 4 分で読めます。

「嫁ちゃんとデートがしたい!」

その一言から、全てが始まった。
俺(34歳)、嫁(28歳)で、結婚6年目の仲の良い夫婦です。
嫁は、誰に対しても優しく明るい女性です。
小柄で子供2人を産んでいるにも関わらず、結婚前とほとんど変わらない幼児体型。

俺には、ヒロシという昔からの親友がいる。
コイツはアイドルや、幼女もののアニメ、ゲームが大好きな、いわゆるオタク。
しかし暗いわけではなく、元気で面白いオタクです。
長身なのに太っていて、女性と話すのが苦手な為か34歳で未だに童貞。
何度も女性を紹介しようと試みるが、「2次元の嫁達を、裏切る事は出来ない!!」と訳の解らない事を・・・。
風俗に誘ってみるも、「女性と話せない!俺のは包茎だから笑われる!」と言い始める。

そんなヒロシも初めはおどおどしていたが、俺の嫁とは緊張せずに話が出来るようになっていった。

「俺君の嫁ちゃん、かわい~な!俺もあんな嫁欲しいな~!!」

酔うと必ずそう言いだすヒロシは、俺達の結婚記念日には花束を、子供達の誕生日にはプレゼントを持って来てくれた。
そんなある日、いつもヒロシに貰ってばかりいる事を気にしていた嫁が・・・。

「今度、ヒロシ君の誕生日でしょう。何か欲しい物とかある~?夫婦でプレゼントさせて!」

しばらく考え込んでいたヒロシは・・・。

「嫁ちゃんとデートがしたい!俺、今まで、ずっと一人だったから、嫁ちゃんと・・・」

とても寂しそうに言うヒロシ。
俺は、胸が熱くなって・・・。

「よし!子供達の面倒は俺に任せて2人で行って来いよ!」

嫁は何も言わず、ただ頷いていた。

当日、嫁は久しぶりのデートだからなのかウキウキしているように見えた。
朝早くに起き、入念に化粧をしおしゃれな服を着て、昼前にヒロシと出掛けて行った。
家で子供達とゆっくりしようかと思ったが、あるわけないと思いながらも、嫌な想像をしてしまう。
だから結局、公園に行ったりファミレスで食事をしたりして過ごした。

そんな心配をよそに、夜の8時頃には2人揃って帰ってきた。
ヒロシは俺に、お礼を言って帰って行った。
嫁の首には、朝出かける時にはなかったネックレスが掛かっていた。

俺の心配をよそに、嫁はとても楽しかったらしく今日一日の事を饒舌に語っていた。
ランチは高級中華を食べ、水族館で遊び、海の見える公園を散歩し、大きい観覧車に乗り、ビルの最上階のレストランでディナー。
最後に、今日のお礼と言って、ネックレスまで買ってもらったそうだ。
ヒロシは初めてのデートとは思えない程、器用に嫁をエスコートしたらしい。

俺は思った。
あの包茎というコンプレックスを取り除いてあげられれば、すぐにでもヒロシは彼女を作れるのではと・・・。

ネットで調べてみたら、近所に割りと有名な包茎手術の出来る病院があることがわかった。
が、ヒロシにその話を持ちかけてみるも、なかなか『うん』と言わない。
それでも根気よく、「絶対お前の為になる。手術すれば、すぐに彼女が出来る」と・・・。
説得を諦め、半ば強引にヒロシを車に乗せ、病院へと向かった。
病院に着くと観念したのか素直に中に入ってくれた。
その日は、色々な検査や説明を受けたらしい。

そして、数日後ヒロシは手術を受けた。
費用は12万弱したらしく、俺はへそくりから見舞金という名目で半分出した。
ヒロシは術後、最初は痛そうにしていたが、3ヶ月後にはだいぶ良くなり、半年後には、殆ど痛みはなくなったようだ。

俺は、半年間痛みに耐え抜いたご褒美と、34年間のヒロシの童貞生活を卒業させてあげようと、風俗へ誘った。
ヒロシは首を縦には、振らなかった。

そして・・・。

「俺は、最初はどうしても好きな人が良いんだ!!俺が好きなのは、ずっと嫁ちゃんなんだ!俺君、頼む!最初だけ!最初の一回だけ嫁ちゃんと・・・」

そう言って土下座をしてきた。

俺一人では答えを出す事が出来ないので、夜、子供が寝たら我が家に来て貰う事にした。
そしてヒロシは嫁の前で、もう一度土下座をして自分の気持ちを全て話した。
嫁は最初困惑していたが、しばらくすると冷静さを取り戻し、俺を別室へ連れ出した。

「俺君が良いなら、私は大丈夫だよ。でも約束して。私がヒロシ君に抱かれても、何も変わらないって。今までの生活も、俺君の気持ちも・・・」

俺は嫁を強く抱き締めた。

そして当日、ヒロシは前回と同じように昼間のデートを楽しみたかったようだが、嫁は断固拒否したらしい。
夕方、ヒロシは迎えに来た。
嫁も前回のようにウキウキした感じではなく、重苦しい空気の中、二人は出掛けて行った。
俺は子供に食事を食べさせたり、風呂に入れたり、寝かしつけたりした。
子供に色々している間は良かったが、いざ一人になると・・・。
大量に酒を飲み、ふらふらになりながら布団に転がった。
しかし、眠れる筈もなく時間だけが過ぎていった。

夜中の11時頃、嫁は帰ってきた。
シャワーを浴び、俺の寝ている寝室に入ってきた。
何も言えずにいる俺に、嫁は自ら抱きついてきた。
激しくキスをし、俺はもうテクニックなど関係無しに、何かを取り戻すように、激しく愛し合った。
朝まで、何度も何度も・・・。

外が明るくなる頃には二人とも力尽き、お互いに笑った。

「まだまだ、俺も元気だな!」

「なんか新婚当初に戻ったみたいだね~」

次の日からは、いつもと何も変わらない生活が待っていた。
嫁もヒロシも、あの夜の事は一切話さない。

しばらくしてヒロシと飲んでいる時に何気なく聞いたら、ホテルに入る前に嫁に、「今日これからの事を、絶対誰にも話さないで!!もし誰かに話したら、私はあなたを一生許さない!」と言われたらしい。
それと、ヒロシが「今日のお礼がしたい、プレゼントさせて欲しい」と言っても、「何のお礼かわらないから要らない」と、頑なに断ったそうだ。

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