この体験談は約 4 分で読めます。
主人は、中小企業に勤務するサラリーマンですが、数年前に些細なミスから会社にかなりの損害を与えてしまいました。
気落ちしていたところに、会社から慰労旅行の案内が来ました。
簡単に言うと主人を励まし、会社として一致団結して再出発するという内容です。
宴会が苦手な主人は、尻込みしていましたが、私が「会社に迷惑をかけたのだから、行かなくちゃダメよ。私も行くから」と説得して参加の運びとなりました。
私たち夫婦は社内結婚で、私も以前働いていた会社なのです。
温泉旅館に着いて、お風呂に入った後、宴会が始まりました。
この旅行の参加者は、社長夫妻、営業課長夫妻、私の元同僚で同期の男性社員、主人の男友達の社員１名の計９名、皆顔見知りです。
お酒がかなり入ったところで・・・。
営業課長が立ち上がり、「本日の催し物を行ないま～す」と言って音響設備を持ったコンパニオンを連れてきました。
音響のスイッチを入れると、あの野球拳の歌が流れてきたのです。
トップバッターは社長とコンパニオンが指名されました。
社長の下着、浴衣２枚に対して、コンパニオンは和服を着込んでいました。
案の定、社長が負けて「裸一貫、本気で頑張るぞー」とか言いながら、全裸になってしまいました。
「次は社長夫人とＫ君（私の夫）お願いします」
営業課長がそう言い、社長夫人を見ると私より少し年上の３０歳後半くらい？
当然尻込みすると思ったら、ハイテンションで立ち上がるではありませんか。
最初は主人が勝ち、夫人が浴衣を脱ぎ、黒い下着姿になった時は、歓声が上がりました。
が、その後は主人の連敗で・・・。
「俺が裸から出直してるのにお前が脱げないのか！」
社長の喝で、しぶしぶと主人は裸になりました。
営業課長が再び立ち上がり・・・。
「男性ヌードばかりではつまらない（一同笑い）。今度は私とＳさん（私）で勝負だ！」
私は動揺し、顔が真っ赤になりました。
「私はちょっと無理です。本当に無理です」
そこに元同期のＢが・・・。
「場をシラケさせるなよ、社長夫人も下着になったんだぞ、失礼だろう！」
そんなやり取りが何回か続いて、根負けしたというか、主人が迷惑をかけた負い目か、はたまたお酒の勢いか、「わかりました。やります」と言ってしまいました。
（勝てばいいのよ！）
そう自分に言い聞かせましたが、いきなり負けてしまいました。
元同期のＢは手を上げて喜んでいます。
思い切って浴衣を脱ぎ下着姿になりました。
「や～きゅう～するなら・・・」
次もなんと私が負けてしまったのです。
その瞬間、すごい歓声。
とても断る雰囲気ではないです。
私は手で必死に押さえてブラを外しました。
その瞬間、営業課長が・・・。
「手で押さえるのは反則です。ルール違反はこの場にふさわしくない」
私は砂を噛むような思いで手を外しました。
男性陣から「お～」というどよめきと、痛いほどの視線。
次は私が勝ち、お互い最後の１枚。
そして・・・。
「アウト、セーフ、ヨヨイのヨイ！」
課長パー、私がグー。
主人を除き、皆、狂喜乱舞です。
頭の中が真っ白になりました。
元同僚は手を叩いて喜んでいる。
（悔しい！！）
よく家に遊びに来る主人の友人も上気した顔でこちらを見ています。
「女性も脱がなきゃいけないのですか？これだけは無理です」
そう言うのを遮るように、社長が大声で・・・。
「Ｓ君、観念して裸一貫からみんなで会社を立て直そう！」
（私が脱げば、主人のミスも軽減される。私が脱げば・・・）
「わかりました。脱ぎますわ」
手で押さえながら、じょじょに最後の１枚を下ろし、足から抜き取りました。
そこに営業課長のとどめの一撃。
「ズルは禁止です。正々堂々と」
私は天を仰ぎ、上下を隠していた手をどけました。
「わあ～」という大歓声。
酒に酔った元同僚Ｂは露骨に・・・。
元同僚Ｂ「これが、憧れのＳ子のオールヌードか。結構毛深いね～」
課長婦人「Ｓ子さんって着痩せするタイプだったのね。羨ましい体だこと」
社長「理知的で快活で会社のマドンナだったＳ君のお尻を拝めて、今日は最高だ！」
そんなに広い部屋ではなかったので、前後左右から至近距離で皆に見られてしまいました。
しかも、かなり長い時間（に感じられました）。
恥ずかしいのを通り越して、現実ではないような感覚でした。
一糸まとわぬ姿をこんなに多くの人に見られるなんて。
「最後は集合写真を撮ってお開きにしましょう！」
という営業課長の言葉で、私たちは、そのままの姿で肩を組み記念撮影。
悪夢の宴会は終了しました。
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