たった一日だけの彼女[第1話]

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暇な人は聞いてくれとりあえずスペックから。
俺は顔が上地に似てると数年前に言われたことがあるんですが、現実との違いにあまりにも悲しくなるのと最近バンビーノにはまってるから『バンビ』と名付けます。
23歳、男、174cm、70kg、趣味は釣りと廃墟巡り。

俺が書きたい女の子はなんとなく能年玲奈に似てるので、『玲奈』と名づけます。
22歳、女、165cmくらい、50kgくらい。

俺(バンビ)と玲奈の出会いは高校のときだった。
俺は高校のときハンドボールをやってた。
まあ、当時はそれなりに本気でやってて、純粋にハンドボールをやってる人と仲良くなりたかった。
で、玲奈と知り合ったわけだけど、俺は九州に住んでて玲奈は東北に住んでた。
言葉のとおり、真逆!!
まあ、ほんとに下心はなく、ハンドボールで語りたかった。
玲奈は玲奈で面白い女の子でお笑いが大好き。
東北訛りもあって可愛いところがあった。

「そんなごどねぇっちゃ~」とか、九州じゃ考えられないような訛りにテンションが上がったもんだった。

でも、正直東北弁の訛りをリアルに表現することができないので、以下は標準語で書きます。
俺はそのままの感じでいきます。

で、最初は毎日のようにメールしてたんだけど、ある日電話をすることになった。
きっかけは正直覚えてないんだけど、『電話してみたいね』とかそんなノリだったと思う。
そこからはしょっちゅう電話してた。
ま、ほとんどハンドの話だったんだけどね。
どの県のどの高校が強いとか、プロなら誰がすごいとか、今日試合でこういうプレーをしたとか、そんな感じの会話ばっかりしてた。
俺はその頃彼女ができたりもして、連絡取ったり取らなかったりの繰り返しだった。
彼女がいても、高校生の東北と九州なんてほとんど海外と変わらない感覚だったし、下心なしで連絡取ったりもしてた。
ある日、俺は県選抜に選ばれた。
それなりに頑張って練習してたから、すっげえ嬉しかったのは覚えてる。
でね、俺らの年齢の選抜大会は佐賀県であったんだ。
俺としては九州で大会なんて何も楽しくなかったね。
選抜の発表があったあたりに玲奈から電話があった。

「私も選抜に選ばれたよ」という内容だった。

お互いの県は分かってたし、ポジションなんかも分かってたから「絶対会おうな!!」って約束をした。

大会当日。
選抜の大会ってのは約一週間の日程で行なわれる。
俺の試合も玲奈の試合も初日からだった。
大会の内容は省くけど、玲奈の県代表の試合を見に行ったんだ。
写メとかは交換してなかったけど、一発でどの子か分かったよ。
プレーの感じとかはなんとなく想像できてたし。
第一印象は、「あんまり可愛くないな」だったww
決して不細工ではないけど、どこにでもいる普通の女子高生。
下心は無いとか言いながら、ちょっと残念だったのもリアルなところだ。

で、試合が終わってミーティングも終わったあたりで声をかけた。

俺「あ、ども。はじめましてwwバンビですww」

玲奈「あ、どうもwwww」

俺「いい試合だったね。相手の4番、あれ絶対女じゃなかろww」

玲奈「うん・・・すっごい当たり強かったよww」

とか、そんな感じであくまでハンドボールの話ばっかりした。
二人とも会場近くのホテルってことだったんだけど、さすがに高校の部活だから団体行動が基本。
すぐに呼び戻された。

俺「また電話する。自由時間になったらメールちょうだい!!」

玲奈「わかった!!」

で、ホテルに戻ったわけです。
まあ、部活の試合とはいえ高校生が他県のホテルに何泊もするんですよ。
そりゃテンションも上がりますよね。
修学旅行みたいな感じ。

「ナンパ行こうぜ」とか、「お前のとこのマネージャー可愛い」とか、そんな会話ばっかしてた。

田舎高校生が田舎でナンパなんて今となってはギャグでしかない。
もちろん行く勇気はなかったけどww
で、俺と高校が一緒で、選抜でも一緒になった玉木に玲奈のことを話した。
(玉木宏を意識してるけど、別に似てるわけじゃなくてそのくらいイケメンってことで)
玉木とはほんとに相棒みたいなもので、NBAで言うところの昔のコービーとシャックみたいな感じ(分からない人ごめんなさい)。

で、玉木には玲奈の話をしてたんだ。
まあ、からかわれたけど、あんまり可愛くなかったって言ったら爆笑された。
玉木は玲奈の県のキーパーに一目惚れしたらしく、アドレスを聞いてこいとせがまれた。
そんなアホな話をしているとメールが届いた。
もちろん、玲奈からだった。

「今自由時間。10時まで暇だよー」という内容だった。

特に意味は無かったが、暇だったこともあり電話をした。

俺「俺もマジ暇!!玲奈ちゃんのホテルってどこ?」

玲奈「◯◯ホテルってとこだよ」

俺「え?◯◯ホテル?・・・一緒やんww」

玲奈「え?wwwほんとに?wwww」

と、いうわけで玲奈とまた会うことになった。
本来、別の県が同じホテルにならないように主催者側が考慮するらしいんだけど、ホテルの数なんて決まってるし、階を分けるとかで対応したんだと思う。
そして、数時間ぶりの再開。

俺「いや~、奇遇やね~。そういえば、うちのチームのポストのやつが玲奈ちゃんとこのキーパー可愛いって言いよったばいww」

玲奈「そうなの?どんな人だっけ?wwアド教えよーか?」

俺「いや、よかろwwなんせ距離が離れすぎとるww」

玲奈「たしかにwwでも、私たちが知り合ってこうやって仲良くやってるのって、ある意味奇跡だよね」

俺「まあ、そーやねwwハンドやってなきゃ知り合ってすらないけんねww」

玲奈「そーだよね・・・。でも、バンビくんは思った通りの人でよかったな」

俺「ん?どゆこと?」←今となっては恥ずかしい返し、マジ童貞。

玲奈「えっと・・・///な、なんでもない!!ところで、優勝狙ってるんでしょ?」

俺「そうやね。せっかくやるっちゃけん、優勝はしたいかな」

玲奈「・・・バンビくん、ずっと言いたかったんだけど、訛りひどいよww」

俺「いやいやいや、訛ってないけん!!」

玲奈「訛ってないけん!!訛ってるけん!!」

俺「おい!!微妙に使い方ちがうし!!ww玲奈ちゃんもめっちゃ訛っとうやん!!」

玲奈「訛っとうやん!!やんやんやん♪」

俺「しゃーしいけん!!ww」

そんなやり取りをやってた。
そのときは大して何も考えてなかったけど、今考えたら本気で笑ってそんな会話をしてた。

俺「明日は試合ないやろ?時間あったら一緒に見に行く?」

玲奈「う~ん・・・うまく抜けれたら行くww」

俺「あ、そっか。俺も抜けれるか分からんったいねww携帯は持っていけるやろ?抜けれたらお互い電話しようww」

玲奈「分かった。じゃあ、また明日」

俺「おう!!」

で、部屋に戻った。
どっかの誰かが俺が他県の女の子と話してるのを見ていたらしく、めちゃくちゃからかわれた。
まあ、これからは特に変わったこともなかったので省きますが、普通に合流して他県の試合を見てた。
ずっとハンドの話ばっかりww
あのプレーはすごかった!!とかね。
ホテルに帰ってからは自由時間に話した。
すっごい楽しかった。
でも、そんなに長く続くわけじゃなくて、玲奈のチームが負けた。
たぶんどの部活も一緒だと思うけど、遠征で大会の場合は負けた時点で強制帰還。
あと一日残って休んで帰ったりもせんのよね。
ホテルとか飛行機とかどうしてたのかは今でも分からないけど。

玲奈が負けた試合は見てたけど、俺の試合も次に控えてたんだ。
すれ違いざまに声をかけようと思ったけど、接戦だったこともあって玲奈は泣いてた。
童貞イモムシの当時の俺は話しかけることもできずに試合に臨んだ。
試合が終わって玲奈を探したけど、もう玲奈の県は帰っていた。

(最後にもう少し話したかった)

それが素直な気持ちだった。

結局、俺らは準決勝で負けて、3位決定戦で3位になった。
玲奈が帰ってからも電話はしてて、今までと変わらない関係に戻ってた。

高三の冬、俺に彼女ができた。
今までの興味本位な付き合いじゃなくて、高校生ながらに真剣に好きになった彼女だった。
それまでは玲奈と時々連絡取ってたんだけど、彼女ができたあたりからだいぶ疎遠になっていた。
それでも関係は続いてたし、ごく稀にだけど電話もした。
俺は高校を卒業したら専門学校に進んだ。
玲奈は東京に就職した。

専門学校に行ってしばらくは彼女ともうまくいってたんだけど、まあ、別れた。
すっごいショックで、何日も落ち込んだ。
泣いたし、別れてるのに電話したり、今考えたら軽くストーカーやったわww
その間、何度か玲奈と話して、電話で慰めてもらったりもしたね。
あるときは「男らしくない!!」って怒られたりもしたww

で、俺はだいぶ遊び呆けるようになった。
学校はちゃんと行ってたけど、毎日のように夜中まで遊び回ってた。
決してDQNな生活をしてたわけじゃなくてね。
ただ遊んでただけ。
で、まあ遊び呆けながらもなんとかそれなりの会社に就職した。
このときはしょっちゅう玲奈と電話してた。
玲奈はすでに社会人だったし、いまいち時間も合わなかったけど毎日に近いくらい電話してたと思う。

俺が就職してやっと慣れてきたくらいの頃に、玲奈に彼氏ができた。
すっごい幸せそうで、俺はなんとなく残念な気持ちはあったけど、東京の女の子と実際に付き合えるわけでもないし、素直に友達に彼氏ができたってことで喜んだのも覚えてる。
さすがに、彼氏がいる女の子に毎日電話する気にはなれなくて、1年半くらい電話しない時期が続いた。
俺は同じ九州だったけど、転勤になって見知らぬ土地で働いてた。
仕事がきついのもあってプライベートに余裕もなくなってた。
他県ってことで友達も少なくて、暇があれば一人で釣りに行ってたww

で、ある日ほんとになんとなく、玲奈に電話したんだ。
彼氏がいるのは分かってたし、ほんとになんとなく、「元気にしてるかな?」って思っただけ。

玲奈「もしもし?」

俺「あ、もしもし?玲奈ちゃん、超久しぶり!!」

玲奈「久しぶりーww元気してた?」

俺「元気じゃないよー仕事きっちぃよー」

玲奈「あははwwあ、私ね、仕事辞めたんだ」

俺「え?マジ?今どうしとうと?」

玲奈「今仕事探し中ww近いうちに寮も出なきゃなんだ」

俺「マジか・・・大変やん・・・」

玲奈「大変じゃないと言えば嘘になるねwwあ、あと彼氏と別れたww」

俺「マジかwww何があったwww」

玲奈「う~ん。ふられたww」

俺「マジかwwwざまぁwwww」

玲奈「うわっ!!さいてー!!ちょっとは慰めようと思わないの?ww」

俺「うるせぇ!!どーでもいいわ!!ww」

玲奈「あ~あ、バンビくん、変わったよね!!」

俺「おう。女の気持ちが分かる男になったぜ!!」

玲奈「どこがよ!!普通慰めるじゃんww」

俺「ほんとに慰めて欲しかったと?ww」

玲奈「え?」

俺「俺は慰めるより馬鹿な話された方がテンション上がるけどね」

玲奈「・・・馬鹿じゃんww」

俺「玲奈ちゃんも馬鹿やんww」

玲奈「最低wwでも、なんか元気出たかもww」

俺「ほら、馬鹿やったww普通、女は男のこととかすぐ忘れるんよ。玲奈ちゃんは本気で好きやったんやね」

玲奈「うるさいよwwあんな男、もうどうでもいいもんww」

俺「よう言った!!それでこそ俺が認めた男や!!」

玲奈「女だしww」

俺「え?そうと?まあでも、男の傷は男で癒せよ」

玲奈「やりまんww」

俺「ビッチって言うとよwwよし、ビッチに男らしい言葉をかけてやろう」

玲奈「ビッチじゃないしww」

俺「男とか、腐るほどおるったい。その中の一人を選んだことを後悔せんことやな!!玲奈ちゃんの目に狂いは無かった!!男に見る目が無かったったい!!」

玲奈「それ、私を馬鹿にしてんじゃん・・・」

俺「バレた?でもまあ、玲奈ちゃんは間違ってなかった。失恋をバネにして、新しい恋を見つけることやな。って、玲奈ちゃんが俺に言ったとばいww」

玲奈「覚えてない・・・」

俺「じゃあ、俺の言葉やな。辛かったら泣けばいいさ。人間だものww」

玲奈「うう・・・うっ・・・」

俺「え?何?どうした?」

玲奈「泣かすなぁ・・・」

俺「ほんとに泣くったいwwまるで女子やなww」

玲奈「うるさいww」

なんか知らんけど、泣きだした。
この後は、真剣に別れた経緯を話してくれた。
まあ、どこにでもある、恋人の心変わりやったけどねww

俺「ま、玲奈ちゃんは笑っとる方が可愛いばい」

玲奈「ほんと、バンビくんチャラくなったww」

俺「しゃーしかやん!!気のせいたい!!」

玲奈「でも、訛りは治ってないww」

俺「うるせぇ!!あ、玲奈ちゃん訛ってないwwww」

玲奈「私も東京の女だべ!!」

俺「訛った!!今、訛った!!www」

だいぶ時を挟んだのに、全然変わらず笑い合えた。
素直に、嬉しかった。
それから、また以前みたいに毎日電話した。
俺は職業柄、夜勤があったり、夜勤じゃなくても16時から仕事だったりしたから、時間が合わないことも多かったけど、たくさん電話した。

ある日、俺は珍しく4連休をもらった。
普段は連休なんてあっても2連休だから、どっか行こうと思ってた。
で、東京に行くことにした。
このときは、本当に玲奈に会うためじゃなくて東京観光がしたかった。
最初の頃に書いた玉木が東京の企業に就職したんだけど、帰省したときに東京の彼女を連れてきてて、東京の話を聞いてたら東京に行きたくなったんだ。
玉木に連絡したら上手く休みを取ってくれたので、玉木の家を宿にすることにした。
玲奈に電話したら1日だけ休みが合ったので、遊ぶことにした。
ちなみに、玲奈はアパレル関係の仕事に決まってた。
もともと服が趣味だって言ってたから、自分の好きなことをやりたかったんだと思う。

東京に向けて、計画を練りまくった。
行きたい場所をピックアップして、玲奈が順番を決めてくれる感じ。
俺、東京の路線とか全く知らんけんさww
玉木は俺が東京に行くのがちょうど阿波踊り(有名か知らんけど、高円寺であるお祭り)の時期ってこともあって飲み倒すことしか考えてなかったっぽいww
玲奈と電話しながら、期待はどんどん膨らんだ。
俺はゴイステ、銀杏の大ファンなこともありそのゆかりの地高円寺に行けるってだけでテンションが上がりまくった。

俺「玲奈ちゃんは行きたいとこないと?」

玲奈「え~、私はいつでも行けるし・・・。あ、でも浅草は行ったことないから行ってみたいかも」

俺「あなた、意外とミーハーねwww」

玲奈「うるさいしww」

そんな感じで、計画は進んだ。

<続く>

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