全裸サイクリングのトラウマ

この体験談は約 3 分で読めます。

今の会社に入社して数年後、私はイギリスのロンドンに赴任になりました。
ロンドンの支店は総勢14名で、女性は私以外にはNさんが1名だけ。
3年ぶりの女性参画ということもあって、私は皆さんに暖かく迎えられました。

赴任して3ヶ月ほど経過したある日、Nさんが来て、『NAKED BIKE』に誘われました。
『NAKED BIKE』とは、年に1回、裸でロンドンの街をサイクリングするというお祭りです。

私は驚いて、「それは、ちょっと無理です」と断ったのですが、Nさんは、「大丈夫よ、絶対にバレないって。マスクして参加するから。私は今年で3回目よ」などと言って引き下がってくれません。
Nさんには日頃からお世話になっていることもあり、参加することにしました。
参加の意思を伝えた後も、やはり止めようかどうしようか心は揺れていました。

仕事の忙しさもあり、ズルズルと当日の朝を迎えてしまいました。
待ち合わせをして公園に行くと、何一つ身に付けていない全裸の男性が大勢いて、私は直視できませんでした。
アンダーヘアーを剃って、顔を隠していない女性もいます。

私はNさんからプロレスラーが被るようなマスクを渡され、トイレで服や下着を脱ぎました。
マスクをしてるとはいえ、全裸で外に出るのはかなり勇気が必要で、気がおかしくなりそうになりました。
Nさんが用意してくれた自転車に乗り、私たちはロンドンの街に繰り出しました。
道路の両脇には観客がたくさんいて、皆こちらを見て歓声を上げています。

やがて会社が入っているビルに近づくと、同僚たちが陣取って見物しているのが目に入りました。
私はやり過ごそうとしたのですが、なんとNさんはそちらに向かっていきます。
私も後についていくしかありません。

Nさんは、男性社員の前で自転車から降りて、ポーズを取りだしました。
私も促されて胸を寄せたりしていましたが、Nさんは男性社員の目の前でお尻を突き出し、さらに開いた足の間から頭を出しているではありませんか。
あれでは秘部が丸見えです。
男性社員はシャッターを切り、ビデオに撮影している人も何人かいます。

私は躊躇していたのですが、Nさんがずっとこちらを見ているので、覚悟を決めて同じポーズをとると、逆さに見える男性社員から拍手喝采。
日本語で、「すげ~、丸見え」「このヘアは東洋人じゃないか?」「わ~、濡れてるぞ」などという言葉が聞こえてきます。
自転車のサドルが当たったせいか、確かに私の女性自身はそのような状態になっていたのです。
その後もNさんは何回か立ち止まってエッチなポーズをとったりして、ようやくゴール地点に辿り着きました。

それから数日間は何事もなく会社生活を送っていたのですが、ある日、男性社員の私に対する目が変わったのに気づきました。
真面目な支社長まで私を見る目が泳いでいます。

(もしや、あのお祭りのことがバレたのでは・・・)

帰宅後、ネットで必死に検索しました。
そして見つけたのです。

『××社の憧れのマドンナが、なんと全裸サイクリングに参加していた』(実際は英語です)

動画を見ると、裸の私が映っていました。
そして色々なポーズをとる姿。
そして極めつけは、例のお尻を突き出した時の局部のアップ。
ヘアの1本1本まで確認できるほど画質は鮮明です。
濡れそぼった私の秘部が映っていたのです。
そして最後に、研修のときに撮った私の顔写真が映し出されました。

それからは砂を噛むような日々でした。
仕事に穴を開けてはならない一心で働きました。
後から知ったのですが、Nさんの彼氏が社内にいて、Nさんが彼氏にバラしてしまって、結果社内中に広まって、誰かがネットにアップしてしまったのです。

それから2年後、私は結婚退職しましたが、今でも心の傷は完全には癒えておりません。

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