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「賢ちゃんっ・・・恥ずかしいよ・・・」
その言葉も無視して、パンティの上から舌で割れ目をなぞる。
「あぁあん・・・ゃん・・・」
相当恥ずかしいのか、顔を手で隠してしまった。
しかし俺は、行為を続ける。
パンティを脱がし、そこ全体をべろ~っと舐める。
そしてクリトリスを舌で転がし、弄ぶ。
「ふぅん・・・ぁ・・・やぁっ・・・」
腰がビクンと反応する。
そのまま舌の位置を下げていき、膣のまわりの愛液をぺろぺろと舐め回す。
ピチャ・・・ピチャッ・・・といやらしい音が部屋に響いた。
そして溢れ出る愛液を、ズチュッ・・・ジュバッ・・・と音を立てて吸った。
「はぁぁっ・・・賢ちゃん・・・んぁああああ・・・」
佳織の喘ぎ声は一層大きくなる。
俺はただそのピンクの割れ目を狂ったように舐めた。
「ねぇ・・・挿れて・・・」
断る理由などない。
さっさとコンドームをつけ、ずずっと挿入する。
激しくピストン運動を繰り返しているうち、佳織の声はあがっていく。
俺は佳織を抱き起こして座位の姿勢に持っていき、腰を振った。
「あぁあああ・・・ゃぁ・・・いいっ・・・あん・・・あああああぁぁぁぁっっ!!!」
佳織は激しく後ろに仰け反って、その後すぐぐったりしてしまった。
「イッたのか・・・?」
「ん・・・うん・・・た、たぶん」
「そっか」
深いキスをして、また俺は腰を振りはじめる。
俺は佳織を強く抱き締めながらイッた。
こんなに佳織のことを考えないで、怒りを性欲に変えて佳織にぶつけたセックスは、後にも先にもこれ1回きりだ。
時間はもう深夜をまわっていて、佳織は風呂に入るからと俺の部屋から出た。
「佳織のハブラシとかも置いてあるんだから、ここの風呂に入ってそのまま寝ればいいのに」と言うと、「女の子は色々必要なんだよ!」とか言っていた気がする。
佳織が部屋に入るのを見送って、俺も風呂に入った。
そしてすぐ寝てしまったんだが、朝、携帯を見ると佳織から10件ほど着信が入っていた。
マナーモードにしていたから全然気付かなかった。
(何かあったのか?)と思い、すぐに電話をかけた。
「おい、どうした?」
「ん・・・あのね、昨日、風呂入った後、窓開けて夜風に当たってたらね、外に先輩がいてさ・・・ニヤニヤしながらずっとこっち見てるの。その後チャイム鳴って・・・ずっと無視してたんだけど・・・」
「・・・マジかよ」
「う・・・うん」
こんなことが日が2週間ほど続いた。
吉村さんは学校を探してもいなかったので、どうにもしようがなかった。
頭がイカレてんのかと思ったが、とりあえず先輩をなんとかするより、佳織が安心して生活できるようにするべきだと思った。
佳織と電話を切った後、俺は少し考えた後に佳織の自宅に電話をかけた。
「はい、◯◯です」
「あの、賢ですが・・・おばさんですか?」
「あら賢ちゃん、お久しぶりね。どうかしたの?」
「はい、あの・・・じつは・・・」
さすがに倉庫で襲われたことまでは言わなかったが、危ない先輩がいて、佳織が苦しんでいることを伝えた。
「あら、そうだったの」
「はい、それで夜もあまり眠れないみたいだし。俺も心配なので、ちょっと落ち着くまで佳織の部屋を空けて2人で一緒に住みたいんですけど・・・だめでしょうか?」
「あらあら、そんな・・・賢ちゃんはいいの?」
「もちろんです。俺もそのほうが安心ですから。それにおばさんに似て料理も美味いし、助かるんです(笑)」
「賢ちゃん、嬉しいこと言ってくれるじゃない!じゃあ迷惑かけちゃうけど、あの子のことお願いね」
「はい、では・・・」
その後、うちの親には適当に説明して、俺たちは一緒に住むことになった。
さすがに2人分の荷物全部は俺の部屋には置けないので、佳織の部屋は荷物を置いたり、バイト先や友達と遊ぶための部屋にして、俺の部屋で暮らすことになった。
さっそく次の日、俺たちは引っ越しをした。
筋トレのために置いてあった器具や、大量の本を佳織の部屋に運ぶ。
そして・・・いつの間にかバレンタインデー。
朝から俺は無理やり部屋から追い出された。
「7時ジャストに帰ってきてよ!!」
「了解~」
あまり金を使いたくなかったので、俺は本屋に行って立ち読みした後、映画を見て、残りの時間は佳織の部屋の掃除に当てた。
最近色んなやつが遊びに来るので散らかっていたからだ。
携帯のアラームが18時55分を知らせる。
俺は掃除の道具を片付け、ちょうど7時に家に着いた。
「ただいまー」
「おかえり~♪」
なんだか嬉しそうだ。
部屋のキッチンからはいい匂いが漂ってくる。
綺麗にセットされたテーブル、そこに並ぶ豪華なディナー。
キッチンに行って余っていたおかずに手をつけようとしたら、佳織が俺の手をピシっと叩いた。
「先に手洗いとうがいしなきゃだめでしょ!」
「ごめんなさい、お母さん」
冗談を言いながら手を洗って席に着く。
「今日はねぇ~、きのこのパルメザンチーズ揚げ、シチュー、鯖のマスタードソース焼き・・・」
一流レストランで出てきそうな料理を指差す。
「はーーー、ほんとお前すごいな!」
毎度のことながら感心する。
佳織に頼りっぱなしな俺はいまだに味噌汁とカレーくらいしか作れない。
おばさん、いい娘さんに育ててくださってありがとうございますと、心の中で激しく感謝した。
他愛もない話をしながら美味しい料理を頂く。
「む、お前・・・腕あげたなあ」
「ふふっ、そりゃ毎日やってたらねぇ・・・」
「す、すみません・・・俺も料理できるようになります」
「そういうことじゃないって(笑)」
「ごちそうさまでしたー」
2人揃って完食した後は、2人で片付けをしてまったり。
しばらくすると、佳織は立ち上がって、冷蔵庫の中から何か取り出して俺のところに戻ってきた。
「はいっ、これ・・・」
手渡される物っていったらひとつしかない。
四角くカットされてココアパウダーがまぶしてある、あの美味しい生チョコだ。
さっそくひとつ口に運ぶ。
「あぁ・・・懐かしい味だな」
「でしょ~」
「お前、店出せるんじゃねえか?」
「いや~無理だよ、これ結構お金かかるんだから・・・」
「え?板チョコを溶かすだけじゃねえの?」
「高いチョコ使ってるから」
「へ~」
「普通の板チョコくらいの大きさで500円くらいするんだよ~」
「そうだったのか!!」
本気で、主婦業で終わらせるのは勿体ないなと思いつつ、俺は年に1回の味を堪能していた。
「あ、もうひとつ・・・」
また佳織は冷蔵庫に何かを取りに行った。
「へへっ、今日は特別だからね」
今度は、生クリームやミントで綺麗に飾られたショコラだ。
どこの店で食うケーキよりも・・・というか世界一美味しかった。
「なんかあれだなぁ、バレンタインは結構色んなことあったよな」
「そうだね~!」
「中2の頃は泣きながら食ってたんだよな、チョコ」
「へぇ、そうなんだ」
「んで、中3の時は貰えなくて凹んで・・・」
「賢ちゃんが振ったからでしょ」
「うぅ、そうなんだが・・・」
「高1も高2も、義理っていうかー、買ったやつだっただろ?」
「あ~あれね、だって迷惑かな~って思ったんだよ」
「うむ・・・」
「で、3年の受験勉強真っ只中に・・・」
「そうだったね~」
こんな話をしていたと思う。
俺たちはバレンタインになるといつもこの事を思い出しては、話す。
そして佳織から貰うものは、決まってあのチョコだ。