満員電車で身動きとれない妻を指でイカせた小汚い男

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妻は35歳で和装が似合う、どちらかと言うとおしとやかな女。
実際、茶道を趣味としていて週末には足しげくお師匠の所に通っている。
夫婦生活は円満だが、夜の方は私がED気味なこともあって年に数回ある程度だ。
妻はそのことに不満を漏らしたりはしないが、女盛りの肉体はいざ事に及ぶと乱れっぷりは相当なものだった。

ある日妻と休日に城址で開かれるお茶会に同伴した日のこと。
行きはそうでもなかったのに、ちょうど沿線にある競馬場でレースが開催される日だったのか、帰りの電車はその客で超満員だった。
しかも客層が相当悪く、酒が入っているのは当たり前で浮浪者のような輩もいる。
妻は顔をしかめながら私と離れないようにしていたが、電車の横揺れで少し間が空いてしまった。

しばらくすると妻の様子がどうもおかしい。
満員電車で着物を着ていることもあってか顔が苦しそうにしている。
私が目で『大丈夫か?』と問いかけても小さく首を振るばかり。
間を詰めようにも身動きが出来なかった。
10分ほどしたら次の駅に到着するので、そのタイミングで一度妻と降りようと考えていた。
妻は段々顔が上気し始め、酸欠状態のように見えた。
妻の背後を見ると明らかに酔っ払った小汚い男が張り付いている。
しかも満員電車とはいえ明らかに距離が近い。

(痴漢されている!)

そのことに気付くと、妻の苦悶の表情が苦しさからくるものではなく、セックスの時に見せる顔だということに気付いた。
妻に必死に近づこうと少し位置を変えると、ちょうど妻の尻が汚い男の手で撫で回されているのが見えた。
苦悶の表情の妻、ニヤニヤと笑う汚い男、撫で回される尻を交互に見ていながら怒りと共にしばらく忘れていた性的な興奮がムクムクと立ち上がってきた。
私は血走った眼をしながら男に対する怒りと共に、ある種の期待を込めた眼差しを送ってしまっていた。
あまり抵抗のしない妻に対し図に乗った男は段々とエスカレートしていき、着物のおくみの部分から手を突っ込み、真っ白な太腿を擦り始めた。
私は真っ白な太腿と、この満員電車の不快な光景のギャップに頭がクラクラとした。

妻は着物を着るときは肌襦袢のみで、下着は身に着けない。
つまり、男の手が陰部に到達すると直接触れられてしまうことになる。
妻はそれだけは避けようと身体をよじり小さな抵抗をしていた。
ふと一瞬、妻の動きが止まる。
それからしばらくは俯いたまま、なんの動きも見せなくなった。
男の手が陰部に到達してしまったのが明らかだった。
それからの妻は身体を微妙に揺らしながら、時折私に訴えるような視線を送りすぐにまた逸らす。
上気した表情は完全にセックスの時のもので、小刻みに肩が震え始めた。

もう限界だと我に返った私は、満員電車の中ではあったが妻に「次の駅で降りよう!」と大きな声をかけた。

妻は安堵の表情を浮かべたが、次の瞬間両目をギュッと閉じて身体がガクッと、膝が笑ったかのような状態になった。
しばらく惚けた表情をしていた妻が目に涙を浮かべ、こちらを見ている。
背後の男は勝ち誇ったような薄ら笑いを妻に向けている。
おそらく絶頂したのだろうと解り、私は絶望感で一杯になった。

次の駅で妻の手を強引に掴み、この忌々しい電車を降りた。
妻は静かに泣いていた。

私は妻の肩を軽く抱き、「助けられずすまなかった」と詫びた。

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